エッグくん
「運動や読書を毎日の習慣にするぞ。」とか、
「今度こそはダイエットを成功させるぞ。」
と意気込んで初めて見たものはいいものの、
結局は三日坊主で何をやっても続かない。
という方も少なくないと思います。
続かないのは意志が弱いのが原因ではありません。
習慣化できない理由はやり方が間違っているから。
習慣作りには一定の形があります。
この記事の目次
強化の原理
イルカの調教
強化の原理のわかりやすい例が、イルカの調教です。
イルカは努力と根性で芸を身につけるわけではなく、喜びながら少しずつ芸を体に染み込ませていきます。
あれが強化の原理、習慣作りの正しいやり方です。
身につけると意志の力がいらなくなるので、すごく楽になります。
習慣化の方法をざっくり分けると、
アドレナリン式とドーパミン式です。
アドレナリン式
1つ目はアドレナリン式。
アドレナリン式は何かというと、気合と根性、「今度こそはダイエットを成功させるぞ。」とか。「筋トレで絶対にムキムキになってやる。」とか。
多くの方がやるパターンですが、大抵失敗します。よっぽど意思の強い人でない限り無理です。
アドレナリンを出し続けることが人間には不可能なんです。3日もすると、アドレナリンは消えて無くなってしまいます。
「あの時の熱い気持ちはどこ行っちゃったんだろう?」と。
それが三日坊主の原因です。
ただアドレナリンを延々に出し続ける方法もあります。
大声を張り上げればアドレナリンは出てきます。「気合いだー。」とか、「やるぞ達成するぞー。」とか。
よく会社の朝礼で唱和している会社もあると思います。
しかし、実はあんまりやってはいけません。というのは、アドレナリンはもともとストレスホルモンで体に毒だからです。
だから続けていいのは、せいぜい1か月までです。
3か月、半年と続けていると、思いつき症候群、うつ病、心臓病、糖尿病など…。
怖いことになる恐れがあるのでアドレナリンはダメです。どう転んでも破綻してしまう方法です。
ドーパミン式が強化の原理
もう一つのドーパミン式が正しい強化の原理です。
やり方の基本は、毎日小さな達成感を積み重ねる。
それだけです。
例えば、運動ができたらカレンダーに花マルを書きます。
昨日は「スクワット8回しかできなかったのに、今日は10回もできた新記録だ。」とか。
それから、例えば読書なら「1週間で100ページも読んだぞ、数が増えたぞ。」とか。
こうやってとにかく“自分を褒める”。些細なことでもいいから自分を褒めます。
自分を褒めると達成感を感じます。そして達成感を感じるとドーパミンが分泌されます。
ドーパミンは喜びとか快感のホルモンです。ドーパミンが分泌されるとどうなるのかというと、脳科学者の茂木健一郎さんの言葉を借りるとこうなります。
「脳はドーパミンが分泌されたとき、どんな行動をとったか克明に記憶し、事あるごとにその快感を再現しようとします。」
脳はドーパミンを分泌した行動をもう1回やろうとします。またやりたいって思うんです。
これは子供がゲームにハマる原理と同じで、よしやったクリアしたぞとドーパミンが分泌されると、また翌日もゲームをやりたくなるんですね。
それを繰り返すことで、ゲームがやめられなくなる。言い方を変えると、ドーパミン中毒になるということです。
これが強化の原理です。
もう一度茂木さんの言葉を引用しますと、
「大切なのはドーパミンによる強化サイクルが回るかどうか。この回路さえ回り始めればあとは簡単です。」
つまり
ドーパミンを分泌→翌日もやる。ドーパミンを分泌→翌日もやる。
ということを繰り返すことで、脳の中に“毎日やる”という思考回路が出来上がります。
思考回路というのは、例えば3時の休憩に毎日コーヒーを飲んでると、やがて3時になると自然とコーヒーを飲みたくなりますよね。「飲まなきゃいられない。」みたいに。
あれが思考回路が出来上がった状態です。つまり習慣化した状態です。
この思考回路が出来上がるまでは、強化の原理を活用して毎日続けていきましょう。ということです。
習慣化するまでの期間
では習慣化するまでに、どれくらいの期間が必要かというと長くて3ヶ月です。(難易度の違いとか、個人差もあります。)
どんなことでも、“3ヶ月も続ければ、必ず習慣化する”と言われています。
強化の原理については大体ご理解いただけたと思います。
ここからは強化の原理の3つのポイントをお伝えしていきます。
これさえ身に着けておけば習慣作りは簡単です。
強化の原理の3つのポイント
毎日続けることを目標にする
1つ目は毎日続けることを目標にする。
結果を目標にしてはいけません。1キロ痩せたとか筋肉がついてきたとか。
そうではなくて毎日続けるということを目標にすることです。
「今日で3日続いたぞ。」「10日達成だ、すごい。」とか。
これだったら毎日、達成感を感じることが出来ます。
カレンダーを買ってきて、花丸を書いていくのが一番いいと思います。
少しずつレベルアップする
2つめは少しずつレベルアップする。
同じことの繰り返しだと飽きてしまって達成感を感じられませんよね。少しずつレベルアップすることも必要なんです。
例えばですけど、ウォーキングなら初日は10分、2日目は11分とか。1分づつ増やしていけば、1カ月後は40分になります。
今度は40分で歩いたルートを早歩きして35分で歩くとか、少しずつレベルアップしていくと、毎日達成感を感じることが出来ます。
成果を記録する
最後の3つ目は、成果を記録する。
例えば読書なら、昨日は4ページ。今日は6ページ。とか成果を毎日記録します。
そうすると、今週はトータルで80ページも読めたぞ。とか今月はトータルで300ページ読んだぞ。と記録を見返して、達成感を感じる事ができますし、毎日続けることの凄さも身にしみてわかります。
これもカレンダーに書いて行くのがオススメです。
習慣化のコツ
これで強化の原理の3つのポイントはおしまいです。
最後に習慣化のちょっとしたコツも4つご紹介させていただきます。
途中で挫折しないためのノウハウですが、これも知っておいたほうがいいです。
- 習慣の連結
- お金をかける
- 辛い時は、今は慣れていないだけと考える
- 習慣化は必ず1つずつやる
古い習慣と新しい習慣を連結させるということです。
例えばお風呂から出たらすぐにストレッチをする、とか朝起きてトイレに行って顔を洗ったら、すぐに着替えてウォーキングに行くとか。
一連の流れをつくるということです。
こうすると今日は何時からやろうかなとか考える必要がないし、忘れることもありませんから習慣化しやすくなります。
例えば、すこし高級なランニングウェアとかスニーカーとか、スポーツクラブの会員になるとか年間パスポートを買っちゃうとか。
人間は不思議なもので、最初にお金を使うと、少なくとも、もとだけは取ろうとしますから続け易いです。
運動でも読書でも習慣化しようとすると、「ああ辛いなー」って感じる瞬間がね。きっとあると思います。「自分には向いてないのかなあやめちゃおうかな。」と。
そんな時は、今は慣れていないだけと考えれば、長続きしやすくなるということが研究で分かっています。
辛いというのは慣れてないだけです。人間はどんなことでも慣れるようになります。
早起きしてジョギングする。みたいに同時に2つやると大抵挫折します。
人間の体は変化を嫌うようにできているからです。
習慣化は、3か月に1つだけ。年に最大4つまでと決めてください。
これも大切です。
まとめ
今回のまとめです。習慣化の方法は2つ
- アドレナリン式
- ドーパミン式
アドレナリン式は多くの人が失敗するパターンです。
正しいやり方はドーパミン式です。
自分を褒めて達成感を感じれば、ドーパミンが分泌される。
ドーパミンが分泌されると、翌日もやりたくなる。これを繰り返すことで、毎日やるという思考回路をつくる。
これが習慣化の正しいやり方、強化の原理です。
習慣化までの期間は長くて3ヶ月。
それまでは強化の原理を使って、毎日続けましょう。ということです。
強化の原理のポイントは3つ
- 毎日続けることを目標にする
- 少しずつレベルアップする
- 成果を記録する
習慣は第二の天性。という諺があります。
その言葉の通り、良い習慣はたくさん身につけると、
人生が変わります。性格も変わります。運勢も変わります。
自分でもびっくりするくらい。まるで別人になります。
しかもいったん習慣化してしまえば努力は不要です。
毎日の生活が楽になります。
強化の原理を使って、習慣化すれば想像以上に楽しい努力になると思います。