【努力しない】スモールステップで自分を変える

自分を変えるっていうと、例えばダイエットとか、早起き、勉強、運動、読書、食事、習慣、それからお金持ちになりたい。とかもっと明るい性格になりたい。とかいろいろありますけど、「自分を変えるぞ」と決意して行動するのはいいけれど結局続かない。何をやっても結果を出せず自己嫌悪に陥ってしまう。そんな人には、ある1つの特徴があります。

結果を出せない人のある1つの特徴

結果を出せない人は、「やるぞ」とか「早く結果を出すぞ」とか、モチベーションに頼り、常に努力する人ほど結果を出せないということが、脳科学的にわかっています。

そこで、頑張る人が陥りやすい罠と、確実に自分を変える方法。この2つをご紹介させていただきます。

頑張る人が陥りやすい罠

人の脳みその構造

脳構造

なぜ頑張る人ほど努力が続かないのか?人間の脳は、ロールケーキの断面図みたいに3層構造になっていて、一番内側が爬虫類の呼吸や、体温を調節している部分。2番目の層がほ乳類の感情の脳みそで、一番外側が人間の理性の脳みそです。

「変わりたい」「目標を達成したい」と思うのは、一番外側の人間の脳みその層で、残り二つの爬虫類脳みそは変化が大嫌いです。ほ乳類脳の声。ほ乳類脳が自分を変化させないために人間を誘惑してくるからです。

よくわからないけど、いつも以上にお腹がすいたりとか。その誘惑に負けて結局食べてしまう。もしもその誘惑に買って、めでたくダイエットに成功したとしても、今度は爬虫類の脳みそが肥満遺伝子をカチッとオンにする。

すると、少ししか食べてないのにブクブク太る体質になってしまう。結局大きくリバウンドして元通りというわけです。

ほ乳類の脳、爬虫類の脳は自分を変化させないのが仕事で良いも悪いもありません。とにかく変化が大嫌いで、変化=ストレスです。


ストレスマグニチュード

ストレス

人間が受けるストレスを図るものさしに、ストレスマグニチュードというのがあります。

配偶者がなくなるストレスを100とした時に、離婚のストレスは73。結婚は50。結婚というハッピーな出来事にも関わらずストレスはこんなにも高いのです。

そして夫婦の和解が45。民心が40、睡眠の変化が16、食習慣の変化が15、あと法律違反は11。スピード違反で捕まるよりも、クリスマスのストレスの方が大きい。

このように、脳には良いも悪いもなくて、とにかく変化が大嫌いなんです。

ちなみに、ストレスマグニチュードの合計が半年間で200を上回るとかなりの確率で鬱になるとも言われています。これ以上変化させないために、脳が自分を鬱状態にしてしまうということです。

このように、脳は私たちが変化することを何が何でも阻止しようとします。こちらが10の力で引っ張れば、脳は20の力で抵抗してくる。こちらが100の力で引っ張れば、脳は200の力で抵抗してくる。

だから頑張る人ほど結果を出すことができない。長続きさせることができないというわけです。

確実に自分を変える方法

スモールステップの原理

スモールステップ3

では確実に自分を変えるにはどうしたらいいのか?やり方は簡単です。

脳に気づかれないように小さな努力から始めることです。

例えば、今までまったく運動をしていない人が運動を始めるとしたら、エレベーターではなく階段を使う。毎日5分のウォーキングから始めてみる。とにかく、脳にバレないように小さな努力から始めることです。

通勤で普段から結構歩いてるのだったら、一駅手前で降りて歩く量を増やす。とか。もっと頑張りたいという気持ちをグッとこらえて、小さな努力を2週間くらい続けていく。そうすると、脳が毎日歩くのが普通と思うようになる。

そうしたらもう少し運動量を増やす。さらに2週間後にはもっと増やすっていうように、限りなく少しずつレベルアップしていく。これが脳の抵抗を回避し、確実に自分を変える方法です。

これは言い方を変えると、最初から歯を食いしばるような努力をしてはいけない。結果を焦ってはいけないっていうことです。脳にバレたらその時点でアウトです。

ちなみに、この小さな一歩から初めて徐々にステップアップするっていう方法は、行動心理学でスモールステップの原理と呼ばれていていろんなところで活用されています。

例えば不登校の子どもの治療として、まずは起き上がることを目標にする。それができるようになったら、朝大きいリビングに行くことを目標にする。次はリビングで朝食を取ることを目標にする。その次は朝食後に散歩に行くことを目標にする。

このように少しずつ学校に行けるようにするのがスモールステップです。それとは逆に、明日から1時間だけ学校に行きましょう。とかいきなり変化を与えると脳が拒否反応を示して、ますます症状が悪化してしまうというわけです。


スモールステップの研究

スモールステップの面白い研究では、「お宅の庭に交通安全の看板を立てさせてください」とお願いした時は83%のお宅が拒否したそうです。

看板を立てさせてくれたのはたったの17%で、今度は「交通安全のステッカーを貼らせてください」とお願いしたら大半の家が ok してくれました。

そしてステッカーを張ってしばらくしてから「安全運転の看板も立てさせてもらえませんか?」とお願いしたところなんと76%の家が OKしてくれたそうです。

いきなりお願いした時の4倍。交通安全のステッカーがあることに脳が慣れ、大きな看板にも脳が拒否反応を示さなかったということです。

まずは、片付けや断捨離ものを一気に捨てるとか一気に片付けるって言うのはだめです。脳は環境の変化を特に嫌います。すぐにリバウンドして元の部屋に逆戻りするのがおちです。そうではなくて、まず1日1分片付けるとか、1日に3つ捨てるとかを決めること。最初は小さく始めて、長く続ければそれが習慣になってピカピカの部屋をずっと保てるはずです。

それから、「もっと優しくなりたい」「自分を好きになりたい」っていうのも「今日からみんなに優しくするぞ」とか「器の大きな人間になるぞ」と言うのはだめです。

無理をすると、脳が抵抗してすぐに元の自分へと戻ってしまいます。そうではなく、例えば「おはよう」と笑顔で挨拶することから始めてみる。とか寝る前に小さなことで自分を褒めるとか、小さな変化を毎日続けていくと、やがて理想の自分に近づいていくはずです。


スモールステップの驚きの事例

スモールステップを活用して、驚きのことを成し遂げた、ある男性をご紹介します。

アリゾナ州に住む、ジャック・シュタップさん。彼は54歳のときに重い関節リュウマチを患い、入院し20カ所以上の関節がはれ上がり、痛みで起き上がることができませんでした。そのジャックに対してお医者さんはこうアドバイスします。

「関節破壊を食い止めるには何が何でも運動しなさい」

ここでジャックはスモールステップを活用します。まずはベッドから起き上がることを目標にしました。それができるようになったら、次はスポーツジムまで歩くことを目標にし、その次はランニングマシンで2分だけ歩く。

少しずつ、少しずつステップアップして、最後はなんとボディビル世界大会の年齢別部門で優勝したんです。スモールステップだけが自分の意思で自分を変える唯一の方法です。

まとめ

気合と根性によって、短期間で大きな結果を出すというのはめったにない話。めったにないからドラマになるんです。目標達成までの道のりは、階段と同じで少しずつレベルアップしていくっていうのが脳の大原則です。

地味ですが、結果を慌てて壁をよじ登ろうとしたり、一段飛ばしをしようとすると、ほ乳類脳や爬虫類脳の強烈なパワーで足を引っ張られてしまいます。また元の自分に逆戻りです。バカバカしいと思えるほど小さな一歩から実践して、気長に続けていけば大抵の目標は叶うと思います。